5αリダクターゼの理解を深めることでAGAを把握しよう
AGAと関わりの深い5αリダクターゼについて
現状では5αリダクターゼの抑制がメインの治療法
AGA治療において5αリダクターゼを抑制することは最も大事なポイントとなっています。まずはAGA治療の前提となる症状を概観しましょう。
- テストステロンが5αリダクターゼと反応しジヒドロテストステロンを生み出す
- ジヒドロテストステロンが受容体に取り込まれTGF-βを生み出す
- TGF-βが毛の成長を司る毛乳頭に作用し毛の成長が止まる
この中には色々なところに介入する余地があります。TGF-βの生産量を減らしたり、ジヒドロテストステロンの受容性を低下させたりといったことが実現できればそれらの方法も検討できるでしょう。ただ現状では5αリダクターゼの生産量を抑制するという方法が用いられています。
実は人類に必要な5αリダクターゼとジヒドロテストステロン
5αリダクターゼやジヒドロテストステロンというものはAGAにとって天敵のようなものなので、悪い物質だと考えてしまうのも無理はありません。ですが実はこれらの物質が無ければ人類は滅んでいたでしょう。5αリダクターゼはテストステロンからジヒドロテストステロンを作りだします。そしてジヒドロテストステロンは人間が母体に居る頃から生産されているのです。
胎児の状態においてジヒドロテストステロンは驚異的な働きをしています。それは男性器を作り上げるという働きです。つまりジヒドロテストステロンと、これを作り出す5αリダクターゼが存在しなければ男性はこの世に存在していないと言えます。これらの物質はとても大事な存在理由があり、決して悪者ではないのです。
副作用には注意が必要
男性器を形成するほど重要な役割かつ強力な作用をもたらしている物質なので、5αリダクターゼの抑制には慎重にあたらなければいけません。例えば副作用として性欲減退、勃起不全、精子数の減少といったことが認められています。必ず発症するというものでもないのですが、異常を感じたら服用をやめることも考えなければいけません。
実際にAGAクリニックで処方されるものは効果の実証されている医薬品となります。誰でも手に入れられるような医薬部外品ではないので、市販の育毛剤を試すような感覚というよりは医師から貰う処方薬のように考えておきましょう。
5αリダクターゼの種類とその抑制薬
5αリダクターゼはI型とII型があり、I型は全身、II型は頭頂部や髪の生え際、前立腺などに分布しています。AGA治療では主にII型へ対処していくことになります。ですが中にはI型とII型の抑制をもたらす薬も存在しているため注意しておきましょう。
やはり重要な物質なのでなるべく自然な状態を保ちつつ薄毛治療にあたるのが良い方法と言えます。まずはII型にのみ効く薬を服用し、それでも効果が見られずかつ副作用も認められないというときにI型にも効く薬を試してみましょう。体のホルモンバランスに影響を与える薬なので慎重に考えることは重要です。
医薬品として認識する必要性
薬はしっかりと管理する必要がある
AGAのクリニックでは薄毛の治療薬として5αリダクターゼを抑制する薬を処方して貰えますが、保管には注意を払いましょう。特に要注意なのが妊婦が摂取しない環境を整えなければいけません。先述したとおり、胎児にとって5αリダクターゼは男性器を形成する大事な物質です。
もし妊婦が間違って処方された薬を摂取してしまった場合、胎児が男性器を上手く作れなくなる可能性があります。万が一の事もあるためしっかりと保管しておくべきです。
治療をしているという自覚をもって服薬しよう
薄毛を一つの病気として考え、それを治すために投薬治療を受けているということを自覚し、用法、容量をきちんと守りましょう。薬というのは微量でも大きな効果をもたらします。強い力をもつ物質なので、間違って使えば害にもなってしまうのです。
ただしきちんと使えば素晴らしい効果をもたらすこともできるでしょう。正しく服薬していれば効果が出てくるはずです。また、医薬品ですが保険は効かないため費用もそれなりにかかる点にも注意しておきましょう。
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